列のどこまでが印刷範囲なの?

Aさんはエクセルを使い始めて約1年だがワークシート作りはもうお手の物。難しい関数も駆使出来るようになった。でも印刷となるとなかなか思い通りに行かない。試行錯誤の上、「縮小」の機能を使って、何とかページ内に納める所までには上達したが、未だ不満が残る。左右の余白が均一では無いのだ。どうも右側にはもっと文字が入りそう。何とかならないかと思っている。

初めて印刷するとき、ワードとはスタイルが違うので戸惑います。だんだん慣れて来ると、 使っているパソコンのモニター画面を見て大体この位までがA4の印刷範囲と目安をつけて作業している方も多いと思います。もしはみ出したとしても縮小印刷をすれば問題は解決。通常はこれでも良いと思いますが、ここでは標準の100%印刷で用紙右一杯まで印刷したいときの対処法を解説します。

(1)エクセルを起動した直後の画面
 
(2)「ファイル/印刷プレビュー」を選択すると次の画面が出ますので「OK]をクリックします。
(1文字でも入っていればこのメッセージは出ません)
(3)I列とJ列の間に点線が入ります。これがA4縦で印刷できる横の最大位置を示しています。でもこの意味は、「それぞれの列の幅を足して行くとI列までがA4の横幅の範囲以内に入ります」と言うことであって、「右側にはこれ以上印字できる余白がもうありません」と言うことではありません。
(4)次にカーソルをI列とJ列の中間に持っていきます。その時出た十時の矢印を右の方にドラッグしてみます。
(5)そうすると次のようになる点があります。何が違うのかと言えば、縦の点線がH列とI列の間に移動しました。
つまりI列を大きくし過ぎたのでA4サイズに入らなくなり、H列までとしたのです。もしこの状態で印刷するとI列の文字は次のページに送り込まれてしまいます。
この現象はエクセルで印刷するとき重要な意味を持っています。画面上は同じ位置に文字があっても1ページ目に印刷される時とそうでない時が出てきます。

(6)もう少し右へ動かして見ます。すると今度は縦線が右の方に移動しました。その左から右へ移る境目が境界値となるのでその境界値よりちょっと左の方に設定します。

(7)I列一杯にに文字を入れて見ます。
(8)「印刷プレビュー」して見ます。右余白ぎりぎりまの所まで印刷されることが分かります。
(9)もし、下図のようにF列の幅を大きく取って印刷しますと2ページ分必要になります。(E列とF列の間がページ区切りです)
●まとめ
エクセルの場合はワードのように見た目で印刷位置を判断してはいけないと言うことです。
エクセルはあくまで列幅で管理しているので、列の右端が用紙サイズ内(用紙サイズから余白を引いた値)にあるかどうかを見なくてはいけません。
暫くAさんからお呼びがかからないが、うまく印刷できているかしら?
ポイント1「エクセルの印刷位置は列幅で決まる」
 
 
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